タバコの販売を禁止して、たばこ税が入ってこない世の中はやっていけるか?

たばこ税は毎年約2兆円。
これを他の税金でまかなう案。

歳出削減は、今回はとりあえず置いておく。

たばこ税ゼロをカバーするのに、
どんな方法があるか?

公平に全員が負担する方法

消費税でまかなう案。

消費税は近年17兆円で推移。

一般会計税収の推移

出典:税収に関する資料

2兆円を増やして19兆円にするには
税率を8%から9%に上げる。

9%になって、その代わりタバコに市民権がなくなり、
取り締まられるアンダーグラウンドな物品になるなら個人的には賛成だ。

一方で消費増税は目の前だ。

消費税10%になるときに、
タバコをなくすために11%にすると言われれば、
個人的には賛成だ。

毎日の買い物で、
1%プラスすれば、
タバコが日本からなくなるのなら、
こんなに安いことはない。

ただし確実になくなることと引き換えだ。

税金だけ取って実効性がないならお断りだ。

高所得者が負担する方法

所得税を増やす方が受け入れられやすいか?

所得税は18~19兆円。

2兆円増やすのにどうするか?

所得税の税率
所得金額階級別世帯数の相対度数分布(11ページ目)を掛け合わせて、
2兆円を増やす方法を探ってみた。

以下は、所得税の速算表だ。

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

出典:所得税の税率

こちらは所得金額階級別世帯数の相対度数分布

出典:所得金額階級別世帯数の相対度数分布(11ページ目)

課税所得4000万円以上の人の割合を推測するために、
申告所得税の統計情報(1ページ目)も利用した。

青色で囲った部分が課税所得1億円以下とそれ以上のカテゴリの人数で、
課税所得4000万以上の人数と想定した。

出典:所得階級別人員

所得階級別世帯数の相対度数分布を、
所得税率のカテゴリに当てはめると次のようになる。

所得から課税所得を荒っぽく推測して、
所得金額階級を合算して税率カテゴリに当てはめている。

課税所得中央値を各カテゴリの平均値ないし中央値としている。

課税される所得金額 課税所得中央値 税率 世帯数
相対度数
タバコ補填特別税率
(+現状から増加)
195万円以下 100万円 5% 19.6% 5% (+0)
195万円を超え 330万円以下 250万円 10% 26.9% 11% (+1)
330万円を超え 695万円以下 500万円 20% 33.2% 22% (+2)
695万円を超え 900万円以下 800万円 23% 8.6% 26% (+3)
900万円を超え 1,800万円以下 1,350万円 33% 10.4% 37% (+4)
1,800万円を超え4,000万円以下 2,900万円 40% 1.1% 45% (+5)
4,000万円超 5,000万円 45% 0.2% 51% (+6)

課税所得中央値に税率をかけて、世帯数相対度数で重みづけ平均をとると、
一人当たりの所得税が計算できるはず。

しかし、これで計算を進めていくと、一人120万円程度になり、
18.5兆円の所得税は1500万人から徴収されている計算になる。

別途さまざま資料を集めて計算したところ、
所得税納税者は7000万人になり、計算が全然合わない。

悩んだ挙句、重みづけ平均の一人当たり所得税と計算したものは、
所得税の指標として考えて進めることにした。

すなわち、18.5兆円+2兆円=20.5兆円を得るには、
所得税指標がいくらになればいいか?
そのときの税率の分布はどのくらいがちょうどいいか?
という設問にして進めた。

現時点18.5兆円での指標は1206916である。

20.5兆円にすると所得税指標は1337393となる。

この指標に近づく所得税率は、
高所得者ほど高く引き上げることにするとして、
上記の表の「タバコ補填特別税率」の税率配分にすると、
1346118となる。

一般的には高所得者ほど喫煙者はいないし、
高級な場所に、車を使って出入りするからタバコの煙は浴びないだろうし、
タバコの問題など自分とは無縁と無視している人も多いと思うが、
すでに成功している高所得者なら、
タバコ一つくらい撲滅するために、
一肌脱いでくれないだろうか?

所得税がぐんと増えるのはつらいが、
タバコがこの国からなくなるなら、
払ってもいい。

本当になくなるならば。

タバコをこの国からなくしてしまうと路頭に迷う人への対応

葉タバコ農家

葉タバコ農家は2018年には約5000戸残っている。

国がたばこ税を放棄し、
全面的に規制すると、
この5000戸の葉タバコ農家は路頭に迷う。

葉タバコ農家に転作の準備期間を与え、
もしくは農業をやめ勤めに変わる期間を与えるにはどうしたらいいか?

葉タバコ農家は、2017年の実績で、一戸当たり700万円の売り上げだ。

一戸当たり700万円を起点にして補助をするのはどうだろうか?

ただし、いつまで補助するか?

猶予期間は10年もあれば十分だろう。

実際、これまでの農家数減少の傾向から予測すると、
あと10年で葉タバコ農家はゼロになる。

葉タバコ農家がゼロになる日を予測してみた!

10年ずっと満額で補助したのでは、
転作する動機がない。

一年ずつ、一割ずつ補助を減らしていく。

下の表が計算結果。

2027年には負の数字になっていて、ゼロの予想。

2027年と2028年の補助金は、計算不能。

2019年は300億円を超えるが、
毎年徐々に減っていくので、
大きな負担ではない。

西暦年 葉タバコ農家(戸) 補助金一戸当たり(万円)
補助金合計(億円)
2019 4510 700 316
2020 3919 630 247
2021 3329 560 186
2022 2738 490 134
2023 2148 420 90
2024 1558 350 55
2025 967 280 27
2026 377 210 8
2027 -214 140
2028 70

これなら、早いうちに転作して、
新たな収入源に全力を尽くしたほうが得だ。

どんどん補助金は減っていくからだ。

100兆円規模の国家予算のうち、
文字通り桁違いに小さいこのくらいなら、
ちょっとやりくりすれば、
捻出できるのでは?

JT社員

日本たばこ産業株式会社(JT)の社員数は、
単体で7000人余り、
連結で57000人余りだ。

JTは株式会社だ。

自分で何とかすべし。

ニコチンという薬理作用を持つ薬物を利用して、
依存を作り、顧客を離さない
タバコという製品を製造販売しているということを
自覚して働いてほしい。

ヒトの薬物に対する依存症を利用して、
稼いでいるという自覚があれば、
いつ何時全面規制がかかってもおかしくないという
危機感を持つべき。

いつ何時廃業になっても、
誰も手は差し伸べない。

覚悟を決めて働いてほしいものだ。

いやならすぐに転職すべき。

ぼくの親族なら、
すぐにやめるよう説得するし、
やめないのであれば絶縁する。

まとめ

タバコを全面規制して、たばこ税がなくてもやっていける。

案1は消費税を1%上げる。

案2は所得税を1%~6%上げる。

案1のほうが、比較的もめないと思う。

タバコを全廃すると葉タバコ農家が路頭に迷う。
10年かけて転作を促す補助をするのがいい。
いまのままでも10年ののちには農家数ゼロの可能性あるが、
転作を促す施策がほしい。

JTの連結社員57000人も路頭に迷うが、
株式会社はいつ何時廃業しても文句は言えず、
誰も助けなくていいと思う。